藤沢選手の“操縦法”は、持ち上げ法。「そだね~」に込められた想い。

3月18日に「カーリング混合ダブルス日本選手権」の最終日が行われ、平昌オリンピックに男女4人制カーリングで出場した藤沢五月選手(女子)と山口剛史選手(男子)のペアが優勝し、4月にスウェーデンで行われる世界選手権の切符を手にしました。

優勝した2人ともオリンピックでの経験者という事もあり、オリンピック出場経験者がペアチームを組み、どこのチームが優勝してもおかしくない大会だったと思います。

オリンピックでは、男子は惜しくもメダル獲得はならなかったのですが、女子チームが銅メダルを獲得して、一躍、時の人となったのはまだ記憶に新しい事で、また、この時期に「もう混合ダブルスの大会があるのか。」と思ったのは私だけではないと思います。

その日の夕方の情報番組で、このペアチームの事が取り上げられていました。
男性の山口選手が33歳、女性の藤沢選手が26歳という、「兄と妹」ペアで臨んでいる様でも、山口選手の大会中に作り上げた「藤沢マニュアル」というものがあったという事を知りました。

作戦を練るのが得意な藤沢選手は、10代の頃に父親もカーリングをしているカーリング一家に育ち、父親とペアを組んで大会にも出場していることを知りました。当時の事を番組で藤沢選手の父親が話しているのを聞きました。

「五月(藤沢選手)は、自分の考えを貫くタイプで、作戦に反対しても全く聞きませんでした。」と。それが、他人と組む事で自分の作戦を山口選手が、真っ向から反対しても聞かなかったらしく、その時に相談したのが、藤沢選手と一緒にオリンピックに出場した「吉田知那美」選手だったそうです。

オリンピックの時に、「そだね~」の声で、仲間たちの輪を取り持っていたのが、吉田選手だったそうです。一躍、流行語にもなりそうな言葉でしたが、そんな深い意味が隠されていたのなんて思っても見ませんでした。

山口選手もこの試合には、「そだね~」を連発していました。そんな山口選手は、「知那美ちゃん(吉田選手)はすごい。」と藤沢選手の目の前で、記者会見で話したのです。そして、そんな話を隣で嫌な顔一つせず、ニコニコしながら、聞いていた藤沢選手もやはり、「ただものではない!」と思いました。

私はオリンピックの時のカーリング女子選手の本橋麻里選手が築き上げたチームが、本当の意味での強さを見せたのは、若い選手が「麻里ちゃんの為に」というスローガンと、吉田選手の「そだね~」という当たり障りのないほわっとした、でも、チームプレーを一本化することが出来た嫌みのない回し言葉が、これまでメダル獲得にならなかったスポーツを一躍有名にした事にやっと気付きました。

山口選手の「そだね~」は、男のごつい声で会場に響いてましたけど、藤沢選手にとっては、まんざら悪くない事だったのかもしれないです。世界選手権でどこまでやってくれるかが、今から楽しみです。